太平洋フェリー「きたかみ」乗船記

苫小牧仙台
乗船時期:
  • 航路図
  • 2025年4月に、北海道の苫小牧港から仙台港まで太平洋フェリー「きたかみ」に乗船しました。太平洋フェリーは苫小牧から仙台を経由して名古屋までの太平洋を結んでいて、名古屋まで乗船すると2泊3日で1,330km。東京〜小笠原や日本海の舞鶴〜小樽よりも長く2025年現在の日本最長の航路です。苫小牧〜仙台〜名古屋のうち、苫小牧〜仙台は毎日運航ですが、仙台〜名古屋は隔日での運航になっています。太平洋フェリーには「いしかり」「きそ」「きたかみ」の3隻が就航していて、通常「いしかり」「きそ」は苫小牧〜仙台〜名古屋の全区間の運航、今回乗船した「きたかみ」は苫小牧〜仙台のみを往復する運航です。台風の欠航などが生じてダイヤが乱れた時には、苫小牧〜名古屋の乗船で途中の仙台で船舶変更になり乗り換えが発生する場合があります。
  • 苫小牧西港フェリーターミナル
  • 苫小牧港は北海道の札幌に近い太平洋側にある大きな港で、日本海側に比べて冬季も荒れにくく関東など太平洋側の各地からのアクセスが良いためフェリーでも北海道の玄関口になっています。苫小牧港のフェリーターミナルは、今回乗船した苫小牧駅にも近い西港と、東港があり、西港からは今回乗船した仙台・名古屋航路のほかに八戸港(青森県)や大洗港(茨城県)への航路があります。東港は新日本海フェリーで秋田・新潟・敦賀港への航路があります。
  • 苫小牧西港フェリーターミナルの案内図
  • 苫小牧西港へのアクセスは、札幌から苫小牧駅前を経由した高速バスと、苫小牧駅前からの普通の路線バスがあります。高速バスの方が頻度が多く苫小牧駅前からの乗車も可能です。札幌から公共交通機関で移動する場合、札幌から高速バスで移動した方が安く、札幌から苫小牧駅までJRで移動してバスに乗り継いだ方が高い代わりに早くなります。
    苫小牧西港のフェリーターミナルは3階建です。1階はチケットカウンター、2階が乗船口や店舗、待合室などになり、3階は送迎デッキです。
  • レストランのメニュー
  • 2階の待合室横にはレストランもあります。
  • 太平洋フェリー「きたかみ」
  • フェリーターミナルの待合室は空港の出発ロビーを思わせるような横に広く前面がガラス張りになっています。窓の外にはフェリーがみえています。写真に写っているのが本日乗船する太平洋フェリー「きたかみ」です。
  • シルバープリンセス
  • 左手には青森県八戸港までの中距離フェリーのシルバーフェリー「シルバープリンセス」がいます。日中を含めて1日4便が運航されています。
  • 注意書き
  • この日、だんだん海が荒れる予報になっていて、3〜4mの波が予想されていました。そのため、乗船口には大浴場を閉鎖する時間があることの注意書きが記載されていました。
    出港90分前の17:30に乗船開始になりました。出港までまだ時間がありますので乗船口は混雑することなくスムーズに乗船できます。
  • 船内図
  • 「きたかみ」の船内図です。
    客室フロアは6デッキと7デッキの2フロアです。太平洋フェリーの他の2隻「いしかり」「きそ」は3フロアになっていますが、それよりやや小型になる「きたかみ」はコンパクトになっています。7デッキ前方と、6デッキの角が特等、その他の7デッキ・6デッキの窓ありのエリアが1等、窓なしのインサイドはエコノミーシングルとB新台、船体後方にC寝台があります。パブリックスペースは、インフォメーションと展望浴場が6デッキに、そのほかレストランなど多くが7デッキにあります。
  • プロジェクター
  • 乗船中の時間帯は、6デッキと7デッキをつなぐ階段に客室の場所がわかるようにプロジェクターで客室の方向が映し出されていました。
  • イベントスペース
  • 名古屋までの2泊3日の航路に就航している「いしかり」「きそ」にはあって、本船「きたかみ」にはないものがイベントを開催できるスペースになったラウンジです。ラウンジでのイベントは主に仙台〜名古屋で行われているため、本船にはなく、小規模なスペースはインフォメーション前にあるだけになっています。
  • カウンター席
  • パブリックスペースの多くは上の7デッキにあります。カウンター席も多いですが、あまり利用している人は見かけません。
  • ソファ
  • 右舷側にはソファなど
  • カウンター席
  • 左舷側には海が見えるカウンター席があります。コンセントはなさそうです。
  • プロムナード
  • 右舷側のレストランより後方には宇宙をイメージしたプロムナードがあります。プロジェクターでの演出もあります。