津軽海峡フェリー

「ブルーグレイス」

船名「ブルーグレイス」
総トン数 8,897トン
全長・全幅144.1m×14.1m
航海速力18.9kt
旅客定員422名
積載能力トラック65台または乗用車230台
造船所内海造船瀬戸田
建造2025年7月(8月8日就航)
IMO No.1073808

船の概要

「ブルーグレイス」は津軽海峡フェリーが2025年に青森〜室蘭航路の初めて新造船として就航させたフェリーです。津軽海峡フェリーは、従来、青森〜函館航路(110km 約3時間40分)を運航しており、基本的には昼間を想定された船で船内でゆっくり寝るような夜行フェリーではありませんでした。2023年10月に中距離航路である青森〜室蘭航路を開設し睡眠時間を確保できる夜行フェリーと呼べるダイヤでの運航を開始しました。しかし、当初に就航した「ブルーマーメイド」は、青森〜函館で使用されていた夜行フェリーとしての設備は少ないものでした。航路開設から2年が経過し、新たに夜行フェリーとしての設備を充実させて就航したのが本船の「ブルーグレイス」です。
船体の大きさとしては約9,000総トンの全長144mと夜行フェリーとしては中型サイズで、同じ中距離フェリーの八戸〜苫小牧のシルバーフェリーと同等サイズになっています。津軽海峡フェリーはシルバーフェリーの一部の船の船主にもなっていて八戸航路や青函航路と互換性のあるサイズになっています。

客室

客室構成は、夜行フェリーに求められるベッド付きの個室も揃っています。バス・トイレ付きの特等クラスの個室のスイート(ツイン)が3室、バス・トイレはない個室のファースト(2名用と4名用があり合計5室)、それぞれ数は少ないですがあります。窓なしの個室の1名個室コンフォートシングルもあります。そのほかは、雑魚寝・2等タイプのスタンダードになります。あまり夜行便には向きませんが前方が見える椅子席(シルバーフェリーと同じ)もあります。特徴としては夜行フェリーの多くに設置されているドミトリータイプのベッドの相部屋がありません。近年代わりに設置が増えている1名個室のコンフォートシングルはありますが、36室と少なめです。

船内設備

船内設備は、航海時間の短い中距離航路のため、夜行フェリーとしては限定的になっています。こちらもシルバーフェリーに近い構成です。レストランはなく冷凍食品の自動販売機のみですが、展望浴室は設置されています。売店は案内所に併設された小規模なもので、レストランもないため、基本的に船内で必要なものは事前に購入して乗船する必要があります。ペットを連れた移動の設備は整っていて、ペットを客室に連れて行くことができる客室ファーストや、ドックルーム、ドッグランなどがあります。