東海汽船「かめりあ丸」乗船記

東京〜横浜〜伊豆大島〜利島〜新島〜式根島〜神津島
乗船時期:2013年3月(東京→横浜→伊豆大島)
  • 東京港から伊豆大島まで東海汽船の貨客船「かめりあ丸」に乗船しました。
    東京から出ているフェリーなどの航路は少なくなっていますが、長距離ではないものの、夜行で便利に乗船できる伊豆諸島への航路があります。
    東京港でのターミナルは、浜松町・汐留からも近い竹芝桟橋。
    伊豆諸島への航路のほか、東京港内のレストラン船や、小笠原諸島への航路も出ています。
    浜松町駅からも歩いていける距離なので、羽田空港からのアクセスもいいです。
  • 「かめりあ丸」(3,837GT 102m)は、東海汽船が所有する2隻の貨客船の中では、小さく古い方ですが、その分、旅情がある船になっています。東海汽船の配船は季節によって異なっていて、一定ではありません。
    ※2014年に代替の新造船が就航予定
  • この航路は離島航路の色が濃く、島への生活物資を多く運びます。
    フェリーではないので車がランプウェイを通って乗り込むことはありませんが、船首にはクレーンを使って多くのコンテナが積み込まれます。
    ※写真は隣にいた「さるびあ丸」
  • 夜になると竹芝桟橋のターミナルには夜行の客船に乗る多くの乗船客が集まります。
    大きな荷物を抱えている人も多いです。伊豆諸島へのお客さんは季節によって異なると思いますが、このときは釣り客が多くいました。夏には、観光やダイビングなどの乗客が多くなるかと思います。
  • 21:45頃に乗船。
    今回乗船したのは、一番安い2等席です。同じ料金で椅子席の2等椅子席もあります。
    その他に、個室もありますが、その分料金は高くなります。
    2等は一晩乗って4,760円。離島航路なので、他の長距離フェリーと比べるとやや割高感はあります。フェリーは、船の下半分は車両甲板となり車を積むスペースなので、客室は海面よりはるか上になりますが、本船の場合は貨物は船首部分のみなので、一番安い2等はずいぶん下のデッキになります。今回の船室は船尾の丸みを帯びているのが分かる場所で、おそらく海面の高さ付近(もしかしたら海面より下)のようでした。何かあったときを考えると少し怖い場所ですね…。
  • 2等のスペースは写真のように線で区切られています。乗船したときは混んでなく、このスペースに数人程度でした。長距離フェリーと違って、枕だけしかありませんが、100円で毛布がレンタルできます。寝袋などがあると快適に過ごしやすいかと思います。
  • 本船、デッキが広く、船の醍醐味をよく味わうことができます。このような左右にひらけた場所もあります。
  • 本船は、定刻の22時に東京・竹芝桟橋を出港。
    週末便でしたので、最初の寄港地の横浜・大さん橋に向かいます。
    出港後、すぐにライトアップされたレインボーブリッジの下をくぐります。
  • 出港して1時間ちょっとすると、横浜港のベイブリッジをくぐって横浜港に入ります。
  • 横浜港の大さん橋周辺では、みなとみらいや、ライトアップされた赤レンガ倉庫など、とてもきれいな夜景を見ることができます。
    横浜・大さん橋での乗船者はわずか十数人。すぐに離岸出港しました。
  • 横浜港を出航すると、東京湾を南下し、浦賀水道を通って外洋に出ます。
    夜間モードになる本船は、デッキへの出入口の多くの水密扉を閉めて閉鎖されます。出口はあるので、デッキに出るのが制限されることはありません。外洋にでるので、荒天時の波や、落水防止のためかもしれませんが、非常時の避難の時に大丈夫かなとも少し心配にもなりました。
  • 本船には小さなレストランや、食事の自動販売機がありました。
    バスルームはありませんが、シャワールームがあります。
    ※特等には個室にシャワーがあるようです。
  • 伊豆大島までの距離が近く05:30には、伊豆大島沖に到着。
    6時前には伊豆大島・岡田港に接岸しました。
    東京から最も近い離島とはいえ、離島の雰囲気が十分に出ていて、桟橋には警察官の姿があります。
  • 6時ちょうどに下船しました。
    寝るのには少し短い時間の航路ですが、東京からのちょっとした夜行便の船旅を楽しめます。
  • 下船した岡田港は、伊豆大島のもう1つの港元町港ほど新しく賑わってはいませんが、待合室に畳の部屋があるなど、落ち着いた雰囲気がありました。