フェリー旅の流れ
長距離フェリー(夜行フェリー)での旅の標準的な流れです。標準的な例で一部はフェリー会社や便によって若干異なる場合があります。
- まずは調べて予約
行きたい場所にどんな会社がフェリーを運航しているか調べてみましょう。Advectionfogでは、日本国内の航路だけでなく国際航路なども紹介しています。(瀬戸内海航路、九州・四国(太平洋)航路、北海道航路、沖縄・離島航路、海外への航路)
同じ目的地でも違う設備のフェリーや同じ便でも様々な客室がありますので比較して自分にあったものを選びます。調べて乗りたい航路が決まったら、予約をしましょう。2等など相部屋の場合の多くは予約をしなくても乗船できますが、日によっては満席になることがあります。GWやお盆、年末年始の人気のある個室は、発売当日に売切れます。また、早めに予約することで安くなることもあります。 - ▼
- 事前にアクセスは調べておいて、当日はフェリーターミナルへ
乗船が決まったら、フェリーターミナルへのアクセスを事前に公式サイトなどで調べておきましょう。フェリーターミナルは工業地帯など公共交通機関でのアクセスが悪い場所にあることがよくあります。そういう場所の場合の多くはフェリー会社が中心部や最寄りの鉄道駅から連絡バスを時間に合わせて出していることがありますので、連絡バスに乗り遅れないように行く必要があります。またバス停は通常の路線バスとは異なっていることがありますので、バス停の場所も公式サイトでよく見ておきましょう。車の場合は高速道路のインターチェンジ近く場所が多く周辺の都市からでもアクセスがいいです(多くのトラックも乗船するため道路はよく整備されています)。 - ▼
- フェリーターミナルに到着
当日は、早めにフェリーターミナルに行くようにしましょう。同じ名前の港でも、運航会社によってフェリーターミナルの位置が違うことがあります(例えば新門司港で阪九フェリーと名門大洋フェリーは歩くことが難しいほど離れています)。必ずフェリー会社のサイトでターミナルの場所を確認しておいてください。ターミナルへ行く時間の目安は、車なしの場合、飛行機と同じぐらいで出航1時間前に行くのがいいです。車を積む場合はそれより早く行く必要がありますのでフェリー会社に確認して下さい。車は入口の係員の誘導に従って駐車します。誘導がないときはまずターミナルでの手続きが必要ですのでターミナルの近くに駐車します。車からは車検証(車の長さで料金が決まるため証明に)を持って降りてターミナルに移動します。 - ▼
- まず乗船名簿を記入してから乗船手続き
ターミナルに着いたら、飛行機でのチェックインにあたる「乗船手続き」をします。この時、多くのフェリー会社では「乗船名簿」と呼ばれる専用の紙に住所・氏名などを記入する必要があります。「乗船名簿」はターミナルのテーブルに筆記用具と一緒に置かれています。乗船名簿に記入せずにカウンターに並ぶと、並びなおしになる可能性がありますのでご注意ください。旅行会社で予約した場合に発行される紙は乗船券ではありませんので、その場合もこの手続で交換が必要です。車を積む場合は車検証も必要になりますので車から持っておりましょう。
なお、阪九フェリーなどインターネット予約ができるフェリー会社の中には、予約の際に入力することでこの乗船名簿の記入を省略することができるフェリー会社もあります。その場合は、そのままカウンターに並んで予約番号などを伝えましょう。
乗船手続きはフェリー会社や港によって違いますが、出航の1〜2時間前ぐらいからできることが多いです。 - ▼
- 乗船開始になったら、いよいよフェリーに乗船
乗船開始時刻になったら、乗船口に移動してフェリーに乗ります。乗船開始時刻は出航時刻の約1時間前のところが多いですが、フェリー会社によって違いますので、詳しくは公式サイトかお問い合わせください。オレンジフェリーは週末2時間半前(22時出港で19:30乗船開始)から乗船できます。航海時間が6時間ぐらいの短い航路では、出港してからお風呂に入ったりしていると睡眠不足になりますので、早めに乗船するとゆっくりすることができます。
2等寝台以上の等級の場合は指定席になっていますので、乗船開始時刻に並んで乗船する必要はありません。2等の場合はフェリー会社によって指定席の場合と、自由席の場合があります。自由席の場合はいい場所をとるために並ぶのもいいかもしれません。 - ▼
- 車がある場合は車で車両甲板に駐車
車で乗船する場合は、ターミナルで乗船手続きをしたあと、指定された場所に車を停めて乗船を待ちます。車両の積み込みには時間がかかりますので、どのタイミングで乗船になるかは分かりません。早く手続きをしたほうが早くなります。大型トラックから乗用車・バイクまで大きさの違う車をパズルのように積んでいくため、積み込みは指示を待つことになります。トラックと乗用車の積載場所はおおまかに分けられていることが多いです。目的地まで出入りすることはありませんので、前後左右隙間なくつめていきます(多くの場合は前進のみでバックはしません)。GWや年末年始など満員のときは、狭い場所になる可能性もありますが、運転が不安な方は早めに乗船手続きして係員に伝えると配慮した場所に誘導されると思います。 - ▼
- 乗船したらまず、自分の部屋に
フェリーに乗船するとエントランスホールがあって目の前にフロント(案内所)があります。1等以上の個室の方は、ここで乗船券を見せて部屋の鍵を貰います。それ以外の方も指定席の場所などを教えてくれますので、乗船したらまず乗組員の人にチケットを見せて部屋の場所を聞くといいでしょう。 - ▼
- 部屋に荷物を置いたら自由時間
自分の部屋に着いたらあとは目的地に到着するまで自由時間です。荷物を置いて、身軽になって船内を移動しましょう。フェリーの船室については大型フェリーの船内(客室編)や客室の等級の選び方をご覧ください。
個室でなく相部屋の人は、貴重品は肌身離さず持っておくことを忘れずに!船内にセキュリティボックスがある場合や、フロントでは貴重品を預かってくれるので預けるのも方法です。 - ▼
- まずは船内を散策
出港までの時間に広い船内を散策しましょう。船内には、展望風呂や、レストラン、売店、展望ロビーなどがだいたいあります。それらの営業時間も確認しておくといいでしょう。車で乗船された方は、出航してしまうと安全のため目的地への入港まで車のある車両甲板に立ち入ることができません。もし、船内で必要なものを置き忘れているときは、出港前のこのときに取りに行くのを忘れずに。 - ▼
- 出港までの時間に夕食でも
夜に出港するフェリーの場合、早めに乗船して出港までの時間にレストランで夕食を食べるのもオススメです。出港時間頃になるとレストランも混んできますが、早めに乗船すればまだ混雑していません。出港のタイミングには外で景色を見てもらいたいので、それまでに食事を終わらせるとベストです。 - ▼
- 出航時刻、ぜひデッキに。
出港時刻が近づいたら、ぜひデッキに行きましょう。海風を感じながら港の夜景と出港の様子を見ることができます。少し早めに行くと、大型トラックや乗用車が次々とフェリーに積み込まれている様子も見ることができます。
出港の流れは「トラックや乗用車を積み終わる」→「車の入口(ランプウェイ)を閉じて、人の乗船口(タラップ)を外す」→「乗組員の人が船首・船尾の配置に付く」→「船と岸壁を繋いでいるロープを最低限の本数(2本ぐらい)を残して外す」→定刻「すべてのロープを外して出航」となります。積荷が多い場合など、出航時刻が遅れる場合もありますので案内放送には耳を傾けておいてください。 - ▼
- 夜の出港では夜景が見えます。
出港して港の中を航行しているときや、港の近くを航行しているときは、沿岸の夜景が綺麗に見えます。特に大阪・神戸発の瀬戸内海航路は明石海峡を通過する出港1時間後まで右側に綺麗に夜景が広がっています。 - ▼
- 夜はゆっくりとお風呂に
夕食も食べ終わって夜も遅くなってきたらお風呂に入りましょう。特等クラス以上には部屋にお風呂がありますが、大きな大浴場もオススメです。多くの船が窓がある展望大浴場で、外の景色を見ながらお風呂に入ることができます。一部の船には露天風呂もあります。フェリー以外の交通手段ではこういうことはできません。お風呂の営業時間は24時間の船と、夜遅くなると終了する船がありますので時間は確認しておきましょう。 - ▼
- 消灯時間と朝の時間(特に相部屋)
ベッドで早く寝てしまっても、夜更かしをしても自由です。寝ようと思う時間まで客室や船内のスペースで過ごします。相部屋の客室を利用していると「消灯時間」というものがあります。便によって違いますが、船内が夜間モードになる時間で、相部屋の電気が消えたり、船内の案内放送が終了したります。廊下など一部のパブリックスペースも暗めになります。消灯時間を過ぎたら静かにするようにしましょう。2等は部屋が真っ暗になり電気は使えません。2等寝台の場合は、ベッドにライトがあることが多いですので、部屋は暗くなって静かにしないといけませんがカーテンを閉めてベッド上を照らすことができます。個室はもちろん自由に電気の点け消しができます。それでも船は構造上壁が薄いので、隣の部屋まで聞こえるような大声は控えましょう。
それでは、寝ましょう。おやすみなさい。(続きは2ページ目へ) - ▼