瀬戸内海について
備讃瀬戸
備讃瀬戸
- 西へ(燧灘・備後灘)
- 備讃瀬戸
- 東へ(播磨灘)
- 備讃瀬戸は、本州と四国が最も近くなる香川県と岡山県の間にあります。瀬戸内海の航路沿いで最も多くの島が連なる海域で、来島海峡のように狭い海峡があるのではなく、広い範囲で島を避けながら狭い航路を航行していくような場所になっています。
- 備讃瀬戸は、瀬戸大橋より東側に備讃瀬戸東航路、西側に備讃瀬戸北航路、備讃瀬戸南航路があります。備讃瀬戸北航路は西方向、備讃瀬戸南航路は東方向への一方通行で、夜行フェリーも上りと下りで別の通る航路が異なっています。航路の中央付近の水色に網掛けした海域は、瀬戸内海で唯一速度制限がある海域で、12kt以下での航行が義務付けられていて、夜行フェリーも速度を大きく落として航行しています。高松港と神戸港を結んでいるジャンボフェリーはあまり航路内を航行せずに四国側や小豆島側を航行しています。
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備讃瀬戸の海域を西側から見ていきます。写真は東航船から撮ったものです。
備讃瀬戸の西側の入口は備讃瀬戸南航路と北航路の間にある小さな無人島、二面島から始まります。灯台以外なにもない小さな島ですが、船の世界ではよく聞く島の名前です。手前に見えているのが備讃瀬戸南航路の入口を示す備讃瀬戸1号ブイです。
- 続いて現れるのが、備讃瀬戸南航路と北航路の間にある高見島です。写真は斜めから撮っていますが、真横から見ると絵に描いたような真ん丸の山で、夜中に航行する夜行フェリーからも備讃瀬戸の海域で近くに真ん丸の島が見えたと思ったら、高見島のことが多いです。一度近くで見ると印象に残る島です。
- このあたりの海域は、備讃瀬戸南航路と四国の間に島はなく、晴れていれば丸亀市までよく見えます。写真の中央やや左側にある山の中腹にある塔のような建物が、備讃瀬戸海上交通センター(びさんマーチス)です。この備讃瀬戸エリアの船の管制などを行っています。
- 備讃瀬戸エリアの中央付近に、この海域でハイライトとなる瀬戸大橋があります。瀬戸大橋を潜る前に少し開けた海域で、東航船の備讃瀬戸南航路と西航船の備讃瀬戸北航路が一緒になり、反航船も見えるようになります。ここからが12ktの速度制限の海域になります。この場所から北(写真奥)に伸びるのが水島航路です。フェリーは通らない航路ですが、水島港には製油所や製鉄所がありますので、巨大な原油タンカーや貨物船が毎日航行している瀬戸内海で最も賑やかな港の1つです。
- 瀬戸大橋は、本州と四国を結ぶ橋の中で最初にできた橋(1988年開通)で、鉄道も走ります。夜行フェリーでは夜中のことが多いですが、運が良ければ瀬戸大橋を渡っていく列車が見えることもあります。東航船は南備讃瀬戸大橋、西航船は北備讃瀬戸大橋の下を潜ります。
- 瀬戸大橋のすぐ東側の四国に坂出港があります。航路に面した場所にコスモ石油坂出物流基地などがあります。2013年までは製油所で航路に面したバースに原油タンカーが接岸していましたが、製油所は廃止されました。現在はLNG基地も作られ、大型のLNGタンカーがバースに入るようになっています。
- 男木島をすぎると、北側に大きな大きな小豆島が見えてきます。瀬戸内海で淡路島に次ぐ2番目の大きさの島で、3万人ほどの住民が住んでいます。高松〜神戸のジャンボフェリーは、小豆島の坂手港に寄港しています。週末は関西からの観光客が多く乗船しています。
- 備讃瀬戸エリアは島が多く、瀬戸内海でもとても美しい海域です。夜行フェリーでは夜間に航行する便が多く、その景色を眺めることが難しいですが、日が長い夏に、到着が遅い上り便や新居浜〜神戸航路に乗船したり、ドックなどの都合で運航される臨時ダイヤの便などに乗るとその景色を見ることができます。
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