「あおい」

船の概要

「あおい」は「こんぴら2」(1989年就航)の代替船2隻の1番船として、内海造船瀬戸田で2022年5月28日に進水、2022年9月に竣工しました。翌月の2022年10月22日から高松〜小豆島〜神戸に就航しています。「りつりん2」の代替船となる2番船も2025年に就航する予定です。船内のコンセプトは『瀬戸内海に浮かぶテラスリゾートAoi』。本船の特徴としては、船内エリアを自由席エリアと、プレミアム席専用エリア、ペット専用エリア、大型ドライバー専用エリアに厳密に分けたことです。それぞれのエリアの境界線や各客室の入口日には指定席券QRコードで開くゲートやドアが設置されています。
旧来の「こんぴら2」と同様に穏やかな瀬戸内海向けの船型で、船首・船尾にランプウェイがあり、左舷側に突き出すようにファンネルや大浴場がある特徴的な形です。左舷側に飛び出した構造をしているため、本船は右舷付けの想定で作られていて、高松・小豆島・神戸すべて右舷付けです。ブリッジのウイングも右舷側のみ室内で、左舷側は室外になっています。機関は1機1軸です。1番船から2番船就航までに3年の間隔があるため、2番船では船内の仕様が異なる可能性もあります。

客室

高松〜神戸は、約4時間の比較的短い航路です。「あおい」は1日2往復運航していて、うち1便が夜行便ですが十分な睡眠時間はなく、基本は昼間便です。そのため、船内は短距離航路のフェリーと同様の客室構成になっています。 客室構成は、自由席エリアでは、のびのび席(2等雑魚寝タイプ 36名)とボックス席(6名×10エリア=60名)があります。指定席となるプレミアム席エリアには、のびのび席(一般/ANNEX/女性)(2等雑魚寝タイプ 122名)、コンフォートリクライニング席(リクライニングシート 76名)、ボックス席(2〜6名×10エリア=60名)、コンパートメント(リクライニングシートのあるガラス張りスペース 2〜3名×5室=15名)、のびのびバルコニー個室(2〜6名個室×4室=24名)、のびのびファミリー個室(2〜6名個室×3室=18名)、ロフト個室(1〜2名×22室=44名)。ペット専用エリアに、ウィズペット個室(2〜4名×1室=4名)、と客室の種類が豊富になり個室も増えました。個室で最大90名、その他のプレミアム席で最大273名、自由席で96名と、プレミアム席を中心にした構成です。旧来の「こんぴら2」よりも自由席が混雑するようになっていますので、利用の際はご注意ください。

船内設備

船内設備は、夜行フェリーではないため宿泊の設備は限られますが、昼間の瀬戸内海を楽しめるものが充実しています。コンセプトにもありますが、バルコニー(デッキ)が充実し現行船同様にブリッジのより高い場所や、前方が見える場所などのデッキもあります。「風のテラス」「光のテラス」「空のテラス」「海のテラス」と名付けられ、前方にある「風のテラス」と「光のテラス」はプレミア席専用エリアです。「海のテラス」もプレミア席のエリアですが、雲の湯(大浴場と足湯)がある場所で、自由席の場合も別途300円で利用できます。船内ショップは、夜行フェリーのような日用品や食料は少なくお土産品中心の品揃えです。ペットゲージ、サイクルピット(自転車:有料)、グルメカウンター(うどん・カフェ)もあります。

乗船記