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初めてフェリーの旅をされようとしている方が疑問に思うことをまとめました。
他にご質問がありましたら、Text BBS(文章掲示板)などでどうぞ。
  • フェリーは揺れますか?
  • 一番、多く質問を受けるのがこの質問だと思います。初めて乗る方には一番気になる部分だと思うので、細かくご説明します。
    一言で言うと、一晩を過ごすような大型フェリーは、瀬戸内海航路では全く揺れませんし、太平洋な日本海などの外洋の航路も思っているほど揺れません。離島に行くような小型のボートやフェリーで揺れることがあるのでそれを想像される方が多いのではないかと思います。長距離フェリーは1万トン以上、全長は200mあるような巨大なビルのような船です。揺れるのが心配な方は瀬戸内海の航路に乗ることをお勧めします。
    陸地に囲まれて瀬戸内海航路では、波も低く波の揺れを感じることはほぼありません。瀬戸内海航路では、船がカーブを曲がるときに、遠心力で少し傾くので数十秒周期のゆっくりとした左右の揺れが数回あるぐらい、あとは若干のエンジンの振動でしょうか。高速バスや電車よりも揺れが少ないです。私自身が乗船した中でも波で揺れを感じたのは、真冬に警報が出るような暴風の日に、周りがひらけた伊予灘でゆっくりとした揺れを感じたぐらいです。
    外洋航路(太平洋・日本海)で揺れるかどうかは、天気で決まります。何もない穏やかな日だと、瀬戸内海と同じように揺れが全くないこともありますが、半分以上の確率でゆったりとした揺れが少しはあるように思います(ずっとというより海域によって数時間だけなど)。ただ、天気予報で波が3mや4mを超える大荒れの天気の時は、しっかり揺れると思います。運がいいのか、私自身はそこまで揺れたことは1度もありません。乗船予定日の天気は分かりませんが、大きな傾向として、夏場は太平洋側(台風の影響で)、冬場は日本海側が荒れることが多いですので、その反対側を利用したほうが揺れない確率が高いです。
    隠さず正直に書きましたので、心配される方もいるかもしれません。私自身は、電車に乗っていても酔ってしまうことがあるぐらい、乗り物酔いに弱いのですが、乗船前に酔い止めを飲んでいれば、一度も船酔いに苦しんだことはありません(電車では苦しんで途中下車したことが何度も・・・)。心配な方は、安心な瀬戸内海航路から乗ってみてください。

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  • フェリーは時刻通りに到着するの?
  • 電車のように分単位での到着にはなりません。飛行機と同じように思っていただければいいと思います。多くの場合はほぼ時間通り(接岸〜下船完了までの間に予定時刻がある)前後10分位の感覚です。ただ、気象状況や、車の積載作業などで稀に大幅に遅れることがあります。積載作業遅れだと最大1時間程度。気象状況によっては6時間ぐらい遅れることがごくごく稀にあるようです(各航路年に1回ぐらい?)。ここまで遅れることは稀で、私も多く乗りましたが、最大でも1〜2時間の遅れまでしか経験がありません。非常に大きく遅れるときは、濃霧や台風接近などで、特に台風や低気圧であれば、事前に予想される(計画的な途中での避難)遅れため、出港前に遅れが予測されることがターミナルで案内されています。瀬戸内海の濃霧の季節は4〜7月頃です。

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  • 乗船するまでの流れは?
  • フェリー会社に予約(ネットもしくは電話)したら、当日港の窓口に行って乗船手続きをします。窓口では乗船名簿と呼ばれる紙に、名前や連絡先を書きます(最近はネット予約時に入力すると省略できる会社も増えてきています)。車も一緒に乗船する場合は、このときに車検証が必要です(車の長さを確認するため)。お金を支払い、乗船券(チケット)を貰ったら、乗船です。
    詳しくは「フェリー旅の流れ」をご覧ください。

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  • 乗船するのに予約が必要ですか?
  • 航路と時期によりますが、ざっくり言うと、1等以上の等級では客室に限りがあるので予約したがいいと思います。2等寝台も週末など満室になることがあるので、できるだけ予約しましょう。2等は滅多に満室にならないので普段の予約は不要かと思いますが、それでもGWやお盆、年末年始は満室になりやすいので、予約が必要です。多くのフェリー会社では2ヶ月前から予約を受け付けています。公式サイトに空席情報を載せている会社が多いですので、1等や特等に満席が出てきていたら、2等寝台や2等でも予約しておいたが安心です。予約しておくと割引がある場合もあります。

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  • 綺麗な船に乗りたいですが、選び方は?
  • 宿と同じですが、1990年代中頃以降の船はだいたい綺麗ですが、より綺麗な船に乗りたい場合は、建造が新しい船がいいです。一部の船は内装を改装していることもあるので、その場合は古くても綺麗です。日本の国内航路の大型フェリーは、エンジンが古くなることもあって15〜20年で売却され新しい船に代わることが多く、陸上のホテルよりも新しいものが多いです。短距離のフェリーの方が、古い船が多く夜行フェリーは比較的新しいものが多いです。

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  • 携帯電話の電波は繋がりますか?
  • 瀬戸内海航路では多くの場所で繋がります。太平洋・日本海航路では繋がる場所と繋がらない場所が半々ぐらいでしょうか。
    ただ、船内の場所によって全く違いますので電波の届きやすい場所に移動してください。船内で電波が入りやすい場所の順番は、1.外のデッキの上、2.窓の近くで、窓のない客室はほぼ100%繋がりません。窓のない客室の時は客室では繋がらないと思っておいたがいいです。電池を消耗しないように機内モードにしておきましょう。
    2013年頃以降に就航したフェリーには船内に無料wifiが提供されているものもあります。陸上のホテルと違って、船から陸地までを電波で通信しないといけないのは同じため、私の経験上はどのwifiも混雑する船内ではほぼ使えません。速度が遅いので期待しないがいいです(乗客のほぼいないフェリーではスムーズに繋がりました)。wifiを使うよりはデッキの上がつながるように思います。
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  • 船内での貴重品は安全でしょうか?
  • 2等客室や2等寝台客室では基本的に相部屋ですので、個人で鍵をかけることができません。残念ながら少なからず盗難事件が起きています。船内には貴重品用の専用ロッカー(暗証番号式)がある場合や、インフォメーション(フロント)では貴重品の預かりをやっていますので、貴重品は肌身離さず持ち歩くか、預けるようにしましょう。1等以上の上等級客室は、ホテルと同じように部屋に鍵をかけれます。ホテルと同じようなセキュリティと考えればいいかと思います。
    大浴場では、鍵のかかるロッカーの場合と、籠のみの場合があります。

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  • 客室の等級は何が違うの?
  • 一番大きな違いは個室になっているか、相部屋の大部屋かの違いです。その他、クラスによって設備が大きく違います。 フェリー会社によって呼び方は違いますが、特等や特別室(スイート)では、完全個室でホテルと同じようにバスルームも客室内にあります。リビングとベッドルームが分かれていることもあります。1等だと個室ですがバスルームは無いことが多いです。2等寝台は2段ベッドの相部屋です。一番安い2等だとカーペット敷の大部屋に横になるだけになります。
    詳しくは、大型フェリーの船内もしくはフェリー会社サイトの案内をご覧ください。

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  • 2等や2等寝台では、男女は同じ部屋になりますか?
  • 基本的には男女同じ部屋になりますが、多くのフェリー会社はそれぞれ女性専用ルームを用意しています。予約の時に希望を出せば利用出来るかと思います。ただ、女性専用ルームは限りがありますので、早く満室になることもあります。早めの予約をしましょう。
    大阪〜釜山(韓国)のパンスターフェリーでは完全に男女別の客室にしていました。ただ、この場合は男女が一緒のグループでも別の部屋になる仕組みでした。
    気になる場合は、予約の際にフェリー会社に相談されるといいと思います。

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  • 混雑するときの2等客室はどうなる?
  • 昔、フェリーに乗船された方の中には、GWやお盆、年末年始にフェリーの2等に乗って大混雑で狭いスペースに詰め込まれたという経験をされた方もいるかもしれません。近年はこのようなことは減っていて稀ですが、一部のフェリー会社では、完全満席の時に、法定定員の数まで臨時客室を設置して詰め込む場合があります。
    フェリーの旅客定員というのは、航行時間に応じて1人辺りのスペースの広さや救命設備の数によって決まる法定定員(法律の上限)と、客室として配置しているベッドの数の合計などの通常の定員の2つがあり、通常の定員より法定定員が多い場合は、法律上はまだ乗れるので、通常の満席でも、ホールなどにマットを敷いて臨時の2等船室にしてしまうことがあります。私自身も1,2回この臨時2等をやっているのを見たことがあるのですが、当然乗り心地が悪く、旅客にとってはサービスが悪いものになりますので、近年は通常の定員以上の予約を受け付けないフェリー会社が増えています。臨時2等は、他に交通手段がなく満員で断ることのデメリットがある沖縄航路を中心に残っているようです。GWやお盆、年末年始に乗船される方で心配な方は、事前にフェリー会社に問い合わせるか、ベッドになっている2等寝台以上の客室を予約されることをお勧めします。混雑時の2等客室はあまりおすすめしません(運賃が安いのとトレードオフですね)。

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  • バスタオルなどのアメニティはありますか?
  • ビジネスホテルと同じように客室にバスタブがある特等ではバスタオルが備えられていることが多いですが、それ以外の等級では簡単なフェイスタオルのみもしくは全くないことが多いです。2等はスリッパを含めて全くないと思っていたほうがいいです(その分運賃が安くなっています)。フェリー会社によって異なっていますので、詳しくは各フェリー会社のオフィシャルサイトか問い合せてみましょう。船内の売店では、シャンプーなどを販売していることも多いです。

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  • 携帯電話などを充電するのにコンセントはある?
  • 1等以上の個室にはコンセントがだいたいあります。2等寝台では、ベッド横にある照明部分にコンセントが1口あることが多いですが、一部の古い船では、コンセントがないこともあります(「フェリーくるしま」など)。2等は運が良ければ・・・ぐらいでしょうか。客室以外のパブリックスペースにはコンセントはあまりありません。あっても使用していいか確認したがいいです。最近建造・改造された船を中心に、コンセントの数を増やす傾向がありますので今後に期待したいです。詳しくは、各フェリー会社にお問い合わせ下さい。

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  • 船内で食事はできるの?
  • 多くの長距離フェリーには船内にレストランがあります。ひと通りの食事を食べることができますが、船内のレストランの価格はやや高めです(陸上と変わらない良いサービスをしている会社もあります)。注意したがいいのは、ごく一部の航路では通称カジュアルフェリーと呼ばれるトラックの無人輸送中心で旅客が少ないために簡易レストラン(冷凍食品となどの自動販売機のみ)の場合があります。(オーシャン東九フェリーや商船三井さんふらわあの深夜便、オレンジフェリーの神戸〜新居浜航路など)。オフィシャルサイトに書かれていますので、念のため乗船前にご確認下さい。
    事前に買って持ち込んだものを船内で食べられるか?という点では、基本的に場所さえあれば飲食禁止でなく食べられます。ただ、相部屋となる2等や2等寝台の客室では混んでいるときは臭いなどまわりのお客様の迷惑にならないように避けたがいいと思います。1等以上の客室では自由に食べられます。客室以外の食事ができるスペースですが、テーブルがある場所は一部の船では多くありますが、全体的にはそんなに多くなくスペースを探すことになるかもしれません(オフィシャルサイトなどの船内写真でテーブルのあるロビーがあるか見ておくといいかもしれません)。レストランの営業中は持ち込むはできませんが、レストラン営業終了後にレストランのスペースを開放している船もあります。

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  • 船内にコンビニや自販機はありますか?
  • ほぼ全ての大型フェリーで船内に売店があります。また、自販機はおそらくすべての大型フェリーにあると思います。売店ではコンビニのような品揃えはありませんが、船内で必要そうなものをひと通り買うことができます(飲み物、お菓子、おつまみ、おみやげ、洗面用具などが多い)。コンビニのような食べ物はあまりありません。心配な場合は、港に行く前に買っておきましょう。港によっては近くにコンビニがない場合が多く、港に行く前に街中で買っておいたがいいです。(新門司港の阪九フェリーターミナルは近くにコンビニがあります)
    韓国〜日本航路で韓国船籍の船には、韓国系のコンビニが船内にあることがありました。

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  • 船内にドライヤーはありますか?
  • 船によってはあります。大浴場の脱衣場にはだいたいあるような気がします。
  • 朝の下船前に身支度できる場所はありますか?
  • 特等や1等では客室内に洗面台と鏡が概ねあります。2等や2等寝台などの相部屋では、共通スペースになりますが、洗面台が多数並んだエリアがあることが多いです。無い場合でもお手洗いの中に洗面台が多数あったりします。

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  • 客室から大海原は見えますか?
  • 客室に窓があるかないかは、多くの場合、予約前の客室案内に書かれています。"インサイド"というのは窓なしを意味します。
    客室のイメージ写真を見て窓がある場合でも、インサイドの部屋で明かり取りのための窓のようなものがあるだけで、海が見えない客室もあります。また、同じタイプの部屋でも窓ありと窓なしの部屋がある船も一部にあります。心配な場合は、フェリー会社に事前に問い合わせたが安心です。
    窓がある場合でも、部屋によって見え方が少し違います。窓の外がすぐに大海原の場合と、窓のすぐ外にデッキ(通路)を挟んで大海原になっている場合があります。もしデッキの通路を人が自由に通れる場所の場合、デッキから客室内が見えるのでカーテンを開けっ放しにするのが少し気になるかもしれません。

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  • 船の前方を見られる場所はありますか?
  • 船によってあったりなかったりします。ブリッジ(操舵室)の下は操船の支障となるため夜間に灯りを漏らすことが禁止されています。もし、前向きの部屋があった場合も夜間電気を点けたままカーテンを開けることは禁止されています。見たい場合は、テレビを含めて全ての灯りを消して操船の迷惑にならないようにして見ましょう。
    船によってはフォワードラウンジなどと呼ばれる前向きのロビーがあります。上の理由から、夜間などは閉鎖されていることがあるので、気になるようでしたら事前にフェリー会社に問い合わせたがいいです。また、新日本海フェリーの冬季は、波浪による窓ガラス破損を防止するために、前向きの窓を鉄板で塞ぐことをおこなっています。この期間は前向きの窓はありませんのでご注意下さい。

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  • 水平線の大海原を見れますか?
  • 晴れて見通しがいい日であれば、太平洋や日本海の航路では、くっきりとした水平線が見え、地球が丸いことも感じることができます。あまり天気がよくないときはもやっとした水平線が見えます。瀬戸内海航路では、晴れて見通しがいい日は島や陸地が見えるので、360度広い綺麗で水平線はあまり見れません(一部の方向には見える)。天気があまりよくないときは、もやっとしていますが遠くの島が見えないので水平線風になります。

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  • 海鳥やイルカなどを見ることができますか?
  • 港によってはたくさんの海鳥がフェリーに近づいてくることがあります。イルカやクジラは太平洋や日本海航路では稀に見れるようですが、残念ながら私自身は1回見れたかなぐらいです(船内放送で見えていると案内があったことは数回あるのですが、デッキに出た頃には見えず)。運がよければいうぐらいでしょうか。

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