オレンジフェリー「おれんじ おおさか」乗船記

東予港(愛媛県)→大阪南港
乗船時期:
  • 2019年9月の台風が接近した日に愛媛県の東予港から大阪南港までオレンジフェリー「おれんじ おおさか」に乗船しました。姉妹船の「おれんじ えひめ」には乗船したことがありましたが、「おれんじ おおさか」は今回が初めての乗船となります。この日の瀬戸内海の上り便は本船以外の九州からの便は全便欠航になっていて、唯一の東航船となりました。

    この乗船記では「おれんじ えひめ」との違いなどを中心に書きます。船の詳細は「おれんじ えひめ」のページ2018年の乗船記も参考にされてください。
  • 松山市内からは20時過ぎに出る連絡バスで東予港に移動します。連絡バス(伊予鉄)は2019年に新しい車体に変わっていて、より快適な車内になりました。20時まで松山市内にいることができるのでとても便利です。21:20頃に東予港のターミナルに到着
  • チケットを購入するとすでに乗船開始になっていますので、エスカレーターで上がって乗船します。写真は「おれんじおおさか」のエントランス。「おれんじえひめ」は赤色の絨毯でしたが、「おれんじおおさか」は船体のラインカラーに合わせて青系の色になっています。
  • ステンドグラスの色も青色です。
  • 本船は全室個室(多くが1名個室)のフェリーです。びっしりと客室が並んでいます。
  • 廊下の絨毯も青色です。落ち着いたホテルのような廊下が続きます。個室のベットで寝ていると目的地に到着、同じ夜行でも高速バスとは全く違う快適な移動です。
  • 今回利用したデラックスシングルです。個室内にバス・トイレはありませんが、窓もあるので携帯の電波も入りやすいです。
  • 部屋の入口側にロッカーと洗面台があります。シングルは外から鍵をかけることができませんが、デラックスシングルでは鍵があるのでホテル用に鍵をかえて外に出ることができます。
  • デラックスシングルのアメニティはフェイスタオルと歯ブラシです。バスタオルが必要な人は持ってきてください。船内の自動販売機でタオルの販売もあります。
  • 定刻の22時に東予港を出港しました。台風が接近していましたがまだこのときは風は強くなく、タグボートも使いませんでした。出港時は開放されていたデッキは出港後に強風のため閉鎖されました。
    出港後もしばらくは穏やかな航海が続いていましたが、23:30頃(燧灘東部)から船体に波が当たる音が聞こえ始めました。写真に撮れてませんが、備讃瀬戸を通過した播磨灘に入ったところから風が強くなり瀬戸内海では見たことがないような荒れた海になりました。風の音と、波を船首で叩く音が聞こえ、外洋のフェリーに乗ったときのようにゆっくりとした揺れがありましたが、この揺れでも酔った人は見ませんでした。逆に言えば、ぎりぎりで欠航になっていない、一番荒れたときでも瀬戸内海は外洋の少し波があるときぐらいしか揺れず、船酔いの心配は必要ないということでもあります。
    播磨灘では、ジャンボフェリーは四国側に迂回して波を避けて航行していました、西航で運航していた「つくし」も途中南側に進路を変えて陸に近づいてました。「おれんじおおさか」は通常の進路のまま進みます。
  • この荒れた天気でも定刻で進み、いつもよりやや早く大阪南港に入港していきました。デッキが閉鎖されているので船内の窓からの写真です。
  • 定刻の45分前の5:15頃には港内に入り、タグボート「優陽丸」の支援を受けながらバース前でいつものように回頭。定刻30分前の5:30にはバックすれば10分程度で着岸という場面ですが、台風による強風のため、バース前で着岸作業を見合わせ同じポジションを維持します。
  • そんな入港のドキドキする状況でしたが、レストランがオープンしたので朝食を食べに行きました。大阪南港では入港後も船内に滞船できるのでゆっくり食べることができます。
  • レストランはバイキング形式で900円です。
  • 混んでいないのでゆっくりできます。
  • 朝食を終えて戻っても、まだ風が強いため同じ位置(バース前)で待機しています。船内放送では、入港が少し遅れることの案内がありました。岸壁は目の前に見えています。同じ状態が45分ほど続き、6:15頃より慎重に着岸作業が開始されました。いつもの入港風景と違い、スラスターは岸壁から離す方向に常に動いています。
  • 静かに衝撃もなく無事に6:30頃着岸しました。乗組員の方にとってはとても神経を使う航海だったと思いますが、おかげでいつもと変わりない船旅を過ごせました。海域が違うと海の姿が急に大きく変わるのも実感した船旅でした。8時まで船内に滞船できるので、ゆっくりと準備してから下船しました。