オレンジフェリー「おれんじ8」乗船記

大阪南港→東予港(愛媛県)
乗船時期:
  • 2016年5月のGWに大阪南港から愛媛県東予港まで「おれんじ8」に乗船しました。この日はGW後半の初日で、前日に比べると混雑はやや少なめですが個室はすべて満室になって2等寝台も当日昼時点で残り僅かとなっていました。日本海を発達した低気圧が通っていて、大阪を出港する深夜を中心に荒れた天気が予想されていました。太平洋や日本海では4〜5mの高波の予報でしたが、瀬戸内海なのであまり気にしていません。

    前年(2015年)6月に乗船した時の乗船記
    2年前(2014年)の同じGWに乗船した「おれんじ7」の乗船記
  • 用事があった京都を夕方に出発してフェリーターミナルへ移動しました。ニュートラムのフェリーターミナル駅に直結しているのでアクセスがよく、京都からも1時間弱で到着できます。
    19:45頃に到着すると、窓口は数人待ち程度でGWですが混んではいませんでした。

    大阪南港のフェリーターミナルについて
  • オレンジフェリーは出港2時間前の20時から通常乗船開始ですが、GW期間中はさらに早く19:30から乗船開始になっていて、すぐに乗船できました。隣を福岡県の新門司行の名門大洋フェリーが出港していくとろでした。
  • 岸壁から数段の階段があるタラップで乗船すると、車両甲板でそこからエスカレーターでエントランスホールに上がることができます。
  • しまなみ海道などがサイクリングで賑わっている愛媛県、その最寄りの港に移動する航路だけあって船内には多くの自転車が積み込まれていました。
  • 今回利用した客室は2等寝台。相部屋の2段ベッドが並んだ客室です。船内で3箇所に分けて配置されていて、利用した4階前方の客室は左右に2段ベッドが2つずつの8人部屋です。1つだけ余って7人が利用していました。
  • ベッドの中には網棚(2つ)と読書灯があり、読書灯にはコンセントが1つあります。毛布と枕があります。
  • 出港まで時間があったので、展望ラウンジのテーブルで整理をしたりしました。最近建造された瀬戸内海の大型フェリーにはこのようなパブリックスペースも多いですが、本船は1999年建造でこの時期としてはこのようなスペースが多くなっています。これらのスペースは人気が高く早く乗船した人からすぐに埋まっていきます。レストランで食事をせずに持ち込みで食事をする人はここで食べている人を見かけます。
  • デッキに出ると曇り空で風はそんなに強くはなく暖かい日でした。夜遅くにかけて荒れた天気になる予報でしたがまだ穏やかです。視界がよく大阪南港から明石海峡まではっきりと見えていました。
  • 出港前にレストランに行くことにしました。
    レストランは出港前の20:00〜22:30と朝が05:30〜07:00です。22時を過ぎるとメニューが限定されるようです。乗船したら早めに利用したが良さそうです。夜遅く出港し航海時間が短いため若干品数は少なめですが、定食メニューと単品メニューが十分にありました。
  • 単品メニューの例
  • 私は焼肉定食870円を食べました。
  • この日は出港時間から深夜にかけて荒れた天気が予想されていたため、大阪南港の出港では補助するタグボート1隻が付きました。昭陽汽船「房陽丸」(174GT 3600PS)です。瀬戸内海の大型フェリーはどれも通常の出入港ではタグボートを使用していません。強風時のみの使用になりますので、このような光景をみることは珍しいです。
  • 出港5分前に右舷船尾に近づいてきて、タグボートと「おれんじ8」を繋ぐロープ(タグライン)を引っ張りあげてセットしました。
  • 22時の定刻に「おれんじ8」は大阪南港を離岸出港。タグボートの力も借りていつも以上に早いスピードで向きを変えていきます。
  • 向きを180度変えて港の外に向くとタグボート「房陽丸」の作業は終了。タグラインを外して、右舷船尾を港の入口まで並走してきました。
  • 大阪南港を出港するころから風が強くなってきていましたが、港の外にでると瀬戸内海ではとてもめずらしく少し左右に揺れを感じました。この日は兵庫県や和歌山県に暴風警報がでるほどの大荒れの天気の状態でしかも南風だったため太平洋から大阪湾にうねりが入っていたようです。とは言っても外洋航路で少し波がある程度の揺れで乗客は誰も酔っている人などはいません。暴風警報がでているということで、22:40に船内放送がありデッキは立入禁止になりました。
    22:30に営業を終えたレストランは自由に使えるスペースになっていました。
  • 23:24、このレストランスペースで明石海峡通過を迎えました。外は土砂降りの雨で窓越しに明石海峡大橋の灯りが見えました。
    明石海峡を通過して播磨灘に入ると、揺れが全く無いいつもの穏やかな瀬戸内海の航海に戻りしました。
    翌朝の入港時間は6時と早いため、この頃にはみなさん寝られている方が多いようです。
  • 朝になると晴れて穏やかな天気になっていました。たしか入港30分前の5:30に船内放送があります。
  • 天気は穏やかですが、昨夜からのデッキへの立入制限は続いていて、デッキから入港を見ることはできませんでした。今回は船内にいたままでの入港です。
  • 入港は6時ですが、申し込めば7時まで船内に残ってゆっくりと下船できます(途中の時間には下船できず7時に一斉に下船です)。定刻で下船した場合06:20に連絡バスが出て、ゆっくりと下船しても07:00なので実質40分〜1時間の延長で他社がやっているゆっくり下船ほどは余裕なく、ちょっぴりと延長です。
  • 07時前に下船しました。
  • 昨夜から乗船していた「おれんじ8」
  • ゆっくりと7時に下船した場合は、徒歩の乗客にはJR壬生川駅までの無料送迎だけがあります。入港時に下船すると、松山、今治、新居浜、壬生川など多方面に送迎バスがあります。