- 北九州市の小倉と愛媛県松山を結ぶ中距離フェリーの「フェリーくるしま」に乗船しました。この航路は元々は関西汽船が運航し、その後のフェリーさんふらわあと続いていた航路ですが、利用客低迷から航路廃止になりかけたところを、現在の新会社、松山小倉フェリーが運航を継続することになりました。この会社は松山〜広島などを運航する石崎汽船系の会社です。フェリーの船体は関西汽船時代のものを使い続けています。
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北九州市の小倉港は、北九州市の玄関口JR小倉駅から徒歩数分の大変便利な場所にあります。フェリーターミナルへは小倉駅から歩いていくことができます。小倉駅港内に「フェリー」の案内があり、北口から長い歩道橋を北へ向かいます。
- やがて歩道橋の終点にきたら、階段を降りて、広い芝生の公園に沿ってさらに進みます。夜でもこのように明るく、治安も安全です。小さな子どもが遊んでいる姿もありますし、この日も女性が1人でランニングをしていました。
- フェリーターミナルは小さな平屋の建物で受付カウンターと自販機やトイレぐらいで売店等はありません。
・小倉港フェリーターミナルについて
- 船内の通路は、昔ながらのフェリーの船内といった雰囲気です。1987年建造の高齢船(乗船時29歳)ですので今となっては貴重です。
船齢はある船ですが、この船はエンジンの振動が少なく船尾側でも快適に寝ることができます。
- 昔からある廊下のソファーも今もありました。この横が浴場になっています。最近の夜行フェリーでは珍しく(ほぼ他にない)上等級(個室)とそれ以外の旅客でお風呂が違う場所になっていて、ここは個室でない旅客の風呂で、窓もありません。
- 他の夜行フェリーにあるようなレストランと呼べるほどの規模ではありませんが、売店横には簡単な食事を提供している場所があります。メニューを見ると、カツ丼や親子丼など丼ぶり系、カレー、うどん、おにぎり、じゃこ天や枝豆などのおつまみ、おでんがあるようでした。22時出港の5時到着ですので、これぐらいの設備でいいようです。夕食は小倉駅周辺などで食べてから乗船するようにしましょう。
- デッキ上には大きなキノコのようなものがあります。これは換気扇の排気口や吸気口で、客室や車両甲板、エンジンルームなどの空気の出入り口です。旅客の行き交うデッキの上にあるタイプでは、最近のフェリーと比べると大きなタイプに思います。
- 今回は利用していませんが、こちらが2等室です。昔ながらの構造で薄いマットと毛布、枕があります。
船内は出港から約1時間後の23:00に船内放送があり夜間照明に代わりました。多くのお客さんはそれより前に寝ていたようでした。早朝到着なのでもう少し夜間照明が早くてもいいかも。
- 翌朝は04:20に朝の船内放送がありました。夜行フェリーとしては短い航路ですので、夜間照明になってから5時間20分しかなくこれだけでは少し睡眠不足になります。通常は希望すれば松山でそのまま2時間、7時まで船内で寝ておくことができるのですが、この日は船がこのあと定期検査にはいるため全員5時で下船する必要がある日でした。
松山観光港のある高浜瀬戸を北上し、松山観光港に定刻で入港しました。
- 下船してターミナルを出たのが5:05頃。まだ辺りは暗いです。ターミナルの前からフェリーと連絡している松山観光港リムジンバスが05:15発で出ています。松山では空港と同じように港からリムジンバスがあり、JR松山駅、松山市駅、大街道、道後温泉などの主要な場所に最短時間で移動できます。徒歩の方は、このバスに乗らなければ、1時間ほど後の高浜駅からの始発電車まで公共の移動手段がありません。
また、リムジンバスを降りた後も、まだ市内電車の始発よりも早い時間ですのでそこからの公共交通機関がまだ動き出していませんのでご注意ください。松山在住の方でなければ、通常は7時まで船内で寝たほうがいいです。もしくは、リムジンバスのバス停近くに次の宿をとったり、船内ではお風呂に入らずに寝て、JR松山駅前の喜助の湯(一部の日を除いて朝5時〜)、道後温泉(本館6時〜、椿の湯6:30〜)など温泉の朝風呂でゆっくりと支度をするのもいいかもしれません。JR松山駅前に5:35頃、道後温泉に5:58頃到着します。
・松山観光港フェリーターミナルについて
・乗船した「フェリーくるしま」の詳細