阪九フェリー

「やまと」「つくし」

船名「やまと」「つくし」
総トン数 13,353GT
全長・全幅195.0m×26.4m
航海速力23.5kt
旅客定員667名
積載能力トラック279台 乗用車138台
造船所三菱重工業下関
就航2003年3月〜
2020年3月引退
2003年6月〜
2021年3月引退
IMO No.92631509263162
「やまと」「つくし」は、1988年に就航した「ニューはりま」「ニューせと」(12,589総トン)の代替船として2003年に就航しました。それまでの阪九フェリーの新造船は少しずつ大きくなり、新造船は旅客が多い便に就航してきましたが、この「やまと」は「ニューはりま」の代替という位置づけで旅客よりもトラック輸送重視の泉大津第1便(早朝到着便)に就航しました。
2008年から一時的に神戸便に就航しましたが基本的には2015年の「いずみ」就航まで泉大津航路に配属されました。2015年3月の「いずみ」就航からは神戸航路に就航、2020年3月10日に新造船「せっつ」の就航に伴い「やまと」が引退しました。その後「つくし」は泉大津航路に新設される第2便に週3往復就航する予定でしたが、新型コロナウイルスによる需要の変化の影響を受けて増便計画はなくなり、2021年冬のドック代船就航を最後に、2021年3月「つくし」も引退しました。引退後は、「やまと」とともにフィリピンに売船されていきました。

総トン数では「フェリーせっつ」より小さくなったものの、全長195mとスリムになり、2018年の「おれんじえひめ」(199.9m)就航までは瀬戸内海で最長のフェリーでした。本船より前の阪九フェリーの船は神田造船川尻工場で建造されてきましたが、本船からは三菱重工業下関造船所となりました。外見上の特徴としては、それまで瀬戸内海航路の大型フェリーの特徴だった車両甲板の換気口がなくなり、外洋のフェリーのようなスタイルになっています。その後の他社の大型フェリーでも換気口が無くなるか少なくなる傾向にあります。港で上下2つの車両甲板から車が出入りしている阪九フェリーでは、前後のランプウェイの他に、横に大きな上部車両甲板用の扉があります。「やまと」の就航にあわせて阪九フェリーの船体デザインは変わり"Hankyu Ferry"の文字が船体に入りました。

客室フロアは3層構成で、1番上のデッキは特等客室と展望浴室となっています。この展望浴室の前は3層吹き抜けの一番上で阪九フェリーの歴代船が紹介されたコーナーがある展望ロビーとなっています。上から2番目のデッキに1等・2等指定B・レストラン、下のデッキに2等指定A・2等・エントランスがあります。客室は、バス・トイレ付きのツインルームの特等室から、バス・トイレは無い個室の1等室、雑魚寝の相部屋の2等まであります。1名個室は2等指定A、4名個室も2等指定Bの扱いになっていて個室でありながら割安になっています。その後の就航船と比べるとまだ2等率が高く45%(303名分)ありました。

パブリックスペースは、展望大浴場やレストラン、売店、プロムナード、カラオケルーム、キッズルーム、ペットルームなど豊富になっています。本船にはウイズペットルーム(ペットを入れることができる客室)はありません。売店の品数は他のフェリーより豊富で、レストランで焼いたパンの販売なども行われていました。

【本船の乗船記】
新門司→神戸 1等和室(2019年1月)
泉大津→新門司 2等指定A(2014年11月)

【発着していたフェリーターミナル】
新門司港阪九フェリー第1ターミナル
神戸六甲アイランドフェリーターミナル
エントランス
エントランス
プロムナード
プロムナード
展望ロビー
展望ロビー
レストラン
レストラン
レストラン
レストラン
展望ロビー
展望ロビー
エントランス
エントランス
エントランス
エントランス
マッサージ機
マッサージ機
エレベーター
エレベーター
デッキ
デッキ
売店
売店
売店
売店
売店
売店
売店
売店
売店
売店
船内
船内
船内
船内
船内
船内
1等和室
1等和室
1等和室
1等和室
2等指定A
2等指定A
自動販売機
自動販売機
デッキ
デッキ
デッキ
デッキ
デッキ
デッキ
「やまと」
「やまと」
「やまと」
「やまと」
ファンネル
ファンネル
「つくし」
「つくし」
「やまと」
「やまと」
「やまと」
「やまと」試運転
「つくし」
「つくし」
「つくし」
「つくし」
船首
船首ランプウェイ
「やまと」
「やまと」
人道橋
人道橋
「やまと」
「やまと」
「つくし」
「つくし」(新門司港)