- 温度瀬戸を抜けると島に囲まれた天然の地形で穏やかな港、呉港です。江田島と倉橋島に囲まれていながら水深もあり、軍港としても栄えた理由がわかります。大型の船は広島湾内を通って、広島の方から入ってくる必要があるため、時間がかかります。
この航路には乗り慣れていますが、音戸瀬戸を通過したこのタイミングで目の前に広がってくる写真正面の日本製鉄の製鉄所が静まり返っています。いつもであれば見えてくる、もくもくと大量の煙や、停泊船などがありません。工場は見えていますが、人影や動きがなく、不気味なほど静かです。
72年間続いた呉の製鉄所は、9月14日で設備を停止し閉鎖されました。この場所はこれから10年かけて解体が進められるとのことです。
今回の船旅では、この景色が一番記憶に残りました。
- さらに奥では、JMU呉で建造中の大型船が見られます。以前はタンカーをよく見ましたが、この時は巨大なコンテナ船を作っています。写っている「MAERSK EL PALOMAR」は全長335m、幅51mの12.8万総トンです。
- 途中の寄港地、呉港です。ターミナルビルのすぐ隣(写真正面)には、実物の潜水艦も展示された海上自衛隊呉資料館や大和ミュージアムがあります。呉のフェリーターミナルはショッピングセンターのゆめタウン呉と繋がっています。JR呉駅も歩道橋でそのままつんながっていますので、JRへの乗り換えもスムーズです。広島港の場合、JR広島駅まで距離がありますので、JR広島駅から新幹線に乗る場合、呉駅でタイミングよく電車がある時は、呉で乗り換える方が早いことがあります。