前方が見えるフェリー
フェリーの窓の多くは左右にあり、ブリッジ(操舵室)からの景色のように前が見る窓はあまり多くはありません。大海原を進む前向きの景色を眺めるのは気持ちよく、一部のフェリーには前向きの窓がある展望ルームのようなものが設置されています。フェリーの前方最上部、ブリッジの周辺には船の進んでいる向きなどを周りの船に知らせるための航海灯が設置されています。この航海灯が周りの船から見やすいようにしておかないと危険が伴うため、前方方向の窓からは夜間灯りが漏れないようにする必要があります。そのため、前方が見える展望ルームも、夜間は遮光カーテンで閉鎖する場合と、夜間でも灯りが漏れないように室内を暗くするパターンがあります。明かりを漏れないようにするために、前が見える客室も特に瀬戸内海では少なくなっています。
前が見える展望ルームからは、船首の作業甲板が見えています。外洋のフェリーでは、波が高いときには、波飛沫が飛んでくることもあります。特に冬の日本海は荒れやすいため、新日本海フェリーでは、冬季などは前方の窓を鉄板で閉鎖することがありますので、前方の景色を見られない時期もあります。
一部のフェリーでは展望ルームがない場合でも、通路などから前方の景色を見ることができる場合があります。ほかにも、前方方向の窓がある客室がある場合があります。
シルバーフェリーの「シルバーティアラ」はビューシートで前方の景色を眺めることができますが、指定席のためここには掲載していません。