韓国へのフェリー航路

  • 航路図
  • 日本本土から最も近い隣国の韓国には、国際航路の中でも一番多い航路数があります。韓国側の多くが対馬海峡に面した韓国第二の都市の釜山で、釜山と対馬は60km、釜山と福岡(博多港)もわずか210kmで、高速船が就航していた時は日帰りも可能なわずか2時間半の船旅でした。釜山への日本側の港は、博多港、下関港、大阪港から夜行フェリーがあります。メジャーな釜山への航路と異なる少し異質な航路として、日本海側の境港から韓国東海岸の東海を経由してロシアのウラジオストクまでの航路もあります。東海への航路は日本語での案内ページもなく、運航も不安定ですので注意が必要です。
日本韓国(ロシア)会社・就航船
博多
12:30
釜山
18:00
--カメリアライン①
下関
19:45
釜山
翌08:00
--関釜フェリー②③
大阪
17:00
釜山
翌10:00
--パンスタークルーズフェリー④
境港
(土)18:00
東海
(日)09:00
(日)16:00
ウラジオストク
(月)不明
トゥウォン商船⑤
対馬(厳原・比田勝)釜山(韓国側運航の高速船が複数あり)
(ロシア)韓国日本会社・就航船
--釜山
20:00
博多
翌日07:30
カメリアライン①
--釜山
21:00
下関
翌日07:45
関釜フェリー②③
--釜山
(火)(木)(日)16:00
大阪
翌日09:00
パンスタークルーズフェリー④
ウラジオストク
(水)18:00
東海
(木)不明
(木)18:00
境港
(金)09:00
トゥウォン商船⑤
釜山対馬(厳原・比田勝)(韓国側運航の高速船が複数あり)
下関〜釜山航路は日本側の「はまゆう」と韓国側の「SEONG HEE」の2隻が夜行便で交互に毎日運航しています。200km弱の中距離フェリーの距離で、通常の速力で航行するとすぐに到着してしまいます。国際航路で出入国の終了時刻・開始時刻があるため航行速度はゆっくりで、早く到着した時は目的港の沖でしばらく停泊して時間調整することもあります。
博多〜釜山航路は、日本側「ニューかめりあ」1隻で運航してます。下関航路に似ていますが、釜山発は夜行ですが、博多発は昼間便です。そのため九州周辺から夜行フェリーで韓国に向かう時は下関一択になります。韓国発は博多と下関を選べます。
大阪〜釜山航路は、下関航路に加えて瀬戸内海航路と同じルートを横断するため長距離の航行になっています。週3便の運航です。クルーズフェリーとの名前の通り、韓国側の運航会社で韓国で新造したフェリーでエンターテイメントも取り入れた豊富な旅客設備になっています。航路の半分以上が日本国内の瀬戸内海の航行ですので、大半の区間で日本の携帯電話の電波が入るのも特徴です。
境港〜東海〜ウラジオストクの航路は、日本・韓国側ともに主要都市ではなくあまり一般的ではない航路です。週2便でオフィシャルサイトにもあまり情報がありませんので、問い合わせ等でよく確認して利用した方が安心です。
そのほか、対馬から釜山の航路は高速船の短時間の航路です。この航路は、韓国側から対馬への観光客の利用がメインになっています。
ニューかめりあ
①カメリアライン
博多〜釜山
「ニューかめりあ」
2004年建造
はまゆう
②③関釜フェリー
下関(山口県)〜釜山
「はまゆう」
「SEONG HEE」

1998年/2002年建造
画像なし
④パンスタークルーズフェリー
大阪〜釜山
「PANSTAR MIRACLE」
2025年建造
画像なし
⑤トゥウォン商船
境港(鳥取県)〜東海(韓国)〜ウラジオストク(ロシア)
「EASTERN DREAM」
1993年建造
就航しているフェリーは建造時期や大きさ、設備など様々で違いが大きくなっています。より旅客の多い航路ほど設備が整っています。国際航路のフェリーの総トン数には国際総トンを使用されることが多く、本サイトを含めた国内フェリーで使用される国内総トンと比較すると同じ大きさでも2倍近くの数字になることがあり、総トン数では国内フェリーとの比較を単純にはできません。関釜フェリー「はまゆう」は国際総トンでは16,187トンですが、国内総トンでは7,747総トンと中型フェリーサイズです。揺れにくさなどで参考にする場合は、全長も確認しましょう。
博多航路の「ニューかめりあ」は全長170m、国内総トンでも1万トン、大阪航路の「PANSTAR MIRACLE」も全長171mと、国内1万トンクラスの大型フェリーです。関釜フェリーは7000〜8000国内総トンの一回り小さな中型フェリーですが設備は充実しています。境港からの東海航路の「EASTERN DREAM」は元は鹿児島〜沖縄航路に就航していた離島航路用の「クイーンコーラル」(国内4,924トン)で離島航路でしたので全長も140mに抑えられたサイズ感です。
  • 客室比較表
  • 国際航路ということもあり、バストイレ付きの特等以上か、相部屋の2等かの両極端に偏る傾向があり、バストイレなしの個室の1等クラスはあまりありません。複数部屋かバルコニーがある特別室クラスがいずれにも設定されているのも特徴です。船の建造年や、新造船であるか、どこの国の管理であるかなどで同じクラスでも設備内容に差がありますので、事前によく確認するようにしましょう。①②③は日本のフェリーまたはそれに準じているため、国内フェリーと同じようにイメージしやすいです。③はクルーズを意識した韓国側の新造船で、シャワーですがより設備が充実しています。④は日本の中古船を改造した旅客の少ないロシアにも向かう航路で他の航路とは異質になっています。
  • 設備概要比較表
  • どの船も夜行フェリーにある基本的な設備があります。国際航路ですが、元日本の国内フェリーも一部あり大浴場など日本ならではの設備もあります。一部情報が少ないため、キッズルームやコインロッカーなどの設備が不明で空欄になっているものもあります。
釜山へのフェリーが出ている博多・下関・大阪のフェリーターミナルは比較的アクセスのいい場所にあります。博多港は、博多駅や天神からの終着・始発の場所にもなっていて、日中も10〜15分に1本はバスがあり時刻表を気にしなくてもいいぐらいです。繁華街にも近くアクセスも容易です。下関港はJR下関駅のすぐ横で徒歩6分の距離です。鉄道が主要な交通手段だった時代から乗り継がれていた航路にはJRの中心駅と岸壁がすぐ横にあるような港がよくあります(長崎・下関・高松など)。大阪は、瀬戸内海航路もある大阪南港ですが、国内フェリーのターミナルとは少しだけ違う場所です。それでも別府航路のターミナルからも歩いていける距離で、コスモスクエア駅から歩くことが可能です。
釜山側のターミナルは、いずれも同じターミナルで、釜山駅のすぐ横で徒歩でアクセス可能です。
詳しくは、それぞれのフェリーターミナルのページをご覧ください。