チャオプラヤーエキスプレス乗船記

青旗(チャオプラヤーツーリストボート)
ICONSIAM→THA CHANG(N9)
「RIVA EXPRESS 4」
乗船時期:
  • チャオプラヤーエキスプレス航路
  • タイの首都バンコクでは、旧市街の西側を南北に流れるチャオプラヤー川を日常の交通手段として使っています。チャオプラヤー川は全長372kmの長い川で水運としても使われています。長い川ですが、川幅は200mほどしかなく対岸は目の前で、大型の船の航行はなく、小型のボートの旅客船や、小型の曳船がはしけを引っ張っていく姿を見ます。
    チャオプラヤー川を高頻度で運航している旅客船がチャオプラヤーエキスプレスボートです。チャオプラヤーエキスプレスの中心となる桟橋は、バンコクの都市鉄道のBTSシーロム線Saphan Taksin駅から乗り換えできるSathornです。そこから1kmほど北側にあるICONSIAMから観光地の中心近くで王宮の最寄りになるTHA CHANGまで約4kmの区間を今回乗船しました。
  • ICONSIAM
  • 乗船したICONSIAMは2018年にオープンした大型ショッピングモールです。小型の電車で無人運行しているBTSゴールドラインでもアクセスすることができますが、BTS Saphan Taksin駅からチャオプラヤー川のボートでのアクセスも容易なため、Sathornと往復するだけのシャトルボートも運航されています。
  • マハナコン
  • 川幅は200mほどしかありません。対岸には次々と建つ高層ビルも見えています。タイでの高層ビルは、乗船したICONSIAMが318mで1位。写真中央奥に見えているマハナコンが2位で314mです。いずれも訪問当時の開業しているビルで日本で最高のあべのハルカス(300m)より高くなっています。(竣工済で開業前の麻布台ヒルズ森JPタワーは325m)
  • ICONSIAM
  • ICONSIAMの前には3箇所に浮桟橋がありますが、チャオプラヤーエキスプレスが使用している桟橋は川に向かって一番右側(南側)です。この少し陸側に小屋があってチケットが販売されています。チャオプラヤーエキスプレスは、主要な桟橋ではチケット販売している場所が桟橋の入口にあります。それ以外の桟橋にはチケット販売はなく無人で、乗船してから車掌に直接支払います。
  • チャオプラヤーエキスプレスボート
  • チャオプラヤーエキスプレスは、船体に揚がった旗の色で数種類のタイプの寄港桟橋の便がありますが、各駅停車の"旗なし"は2023年現在運航されておらず、"黄""赤""緑"は通勤時間帯のみの運航ですので、観光客が乗船する時間帯は、"オレンジ"と"青"の2種類です。"オレンジ"は寄港桟橋が多く料金も16B(約64円)で安いタイプ、"青"は観光客がよく利用する桟橋を中心に速く移動する快速タイプで、船も大型で料金も30B(約120円)の別名ツーリストボートです。どちらも30分に1本程度の運航です。
  • 浮桟橋
  • チケットを購入したら、桟橋前にある白い屋根のあるスペース(2つ上の写真参照)で待ちます。多くの桟橋は、船の種類に関係なく桟橋の近くで待てばいいですが、ここは乗客が多いためか、"青""オレンジ"の旗によって並ぶ場所が違っていました。入口に青旗のイラスト付きでChaophraya Tourist Boat(CTB)と表示ありますので、そこで待ちます。
    使用する桟橋は浮桟橋です。川の流れがある場所だからか、しっかりとした作りです。
  • シャトルボート
  • しばらくしてボートが桟橋にやってきて、多くの人がボートに向かいます。
    が、この船ではありません。この船はチャオプライヤーエキスプレスに使用しているボートと同じなので間違えそうになりますが、この船はBTSのあるSathornと往復するだけのシャトルボートです(屋根の上の紫の看板に書かれている)。
  • チャオプラヤーエキスプレス
  • 続いて、今回乗船する青旗のチャオプライヤーツーリストボートの新型の双胴船「RIVA EXPRESS 4」がやってきました。

    乗るボートを間違えないコツは2つです。
    1つ目は船の旗を見ること。チャオプラヤーエキスプレスボートはタイプによってその色の旗を揚げています。オレンジ旗の船は必ずオレンジ色の旗を揚げています。ただ、2023年現在、青旗に使用されている新型の双胴船(写真)には旗が揚がっていません。"旗なし"の運航はありませんので、大型の双胴船で旗がなければ"青旗"と思って良さそうです。船のタイプも2023年現在、すべてオレンジ旗は旧タイプのボート、青旗は新型の双胴船になってました。
    2つ目は、絶対に間違えないようにしないといけない部分ですが、桟橋には上下両方向のボートがやってきます。どちらの方向にも同じ旗の船がありますので、今から右に向かうのか左に向かうのか(上流か下流か)の向きはgoogle mapなどで見て意識するようにしておきましょう。反対向きにのってしまうと逆に進んでしまいます。
  • 船内
  • 新型の双胴船には今回初めて乗船しました。2020年に建造されたアルミ製のボートで、全長が24mあります。浮遊物も多い川を頻繁に寄港しながら航行するためか、ウォータージェットではなく固定ピッチプロペラです。2階建の構造になっていて、1階は窓があってエアコン付きの部屋です。これまでのチャオプライヤーエキスプレスは、窓なしの開放的なボートでしたので初めてエアコンがつきました。座席はプラスチック製の硬いものになっています。
  • トイレ
  • 新型のボートにはトイレもあります。
  • デッキ
  • 2階のデッキも椅子があります。元々チャオプラヤーエキスプレスは開放的な船だったからか、景色がいいからか、エアコンはなくてもデッキのほうが人気があります。この日は満員で席に座ることができませんでした。北行の場合、始発になるSathornで多くの人が乗り込みますので、途中からは座れないこともあります。いい席で楽しむためにはSathornから乗船することをお勧めします。
  • RIVA EXPRESS 3
  • 旧型のチャオプラヤエキスプレスは、激しいエンジン音を響かせながら走りますが、新しい双胴船タイプは2階席だからか静かであまりエンジン音はしません。
    反対側から同タイプの船「RIVA EXPRESS 3」がやってきました。チャオプライヤーエキスプレスでは、このタイプの船を4隻就航させているほか、ほぼ同タイプで1階席が窓がなく開放的になった青色の双胴船も3隻就航させています。オレンジ色と青色ですので、本来は、青旗・オレンジ旗に就航させる想定があったのかもしれませんが、現状の日中帯はすべて青旗に配船されています。
  • はしけ
  • チャオプラヤー川は全長372mもあり水運にも使われています。多くが小型の曳船がはしけを引っ張っていくスタイルです。このはしけは砂を積んでいるようです。
  • 警備艇
  • 青旗のボートで次の桟橋になるRatchawong(N5)の少し手前に、チャオプラヤー川をパトロールする警備艇の待機場所もあります。