阪九フェリー「いずみ」乗船記

泉大津(大阪府)→新門司(北九州)
乗船時期:
  • 2015年1月に就航した阪九フェリーの「いずみ」に就航から約1ヶ月後に新門司港から泉大津港まで乗船しました。
    「いずみ」は新門司航路に12年ぶりに就航した新造船で、瀬戸内海のフェリーで最大の総トン数15,897トン、全長も「やまと」と同じ瀬戸内海最長の195m、幅も瀬戸内海最大の29.6mと"瀬戸内海最大"の文字が並びます。
    航路は北九州の瀬戸内海側にある新門司港から、大阪府南部の泉大津港まで。瀬戸内海のメイン航路を西から東まで横切ります。途中、来島海峡、備讃瀬戸(瀬戸大橋)、明石海峡といった狭い難所や大橋の下を通過する航路です。
  • 出港の約1時間前の16:30に乗船開始。船内に入ると3層吹き抜けの大きなエントランスが待っていました。エレベーターもエントランスに見える形で設置されています。ここにあるエレベーターは客室フロア3層をつなぐもので、車両甲板との往復用のエレベーターは船尾側に別にあります。
  • 客室のフロアは5〜7Fの3層になっています。広くなった本船では、スタンダードシングル(トラックのドライバーズルーム)を除いて、すべてエントランスより前方側に配置されています。幅がひろいため、窓のある個室を両サイドに設置し、デラックスシングルやスタンダード洋室が中央部に設置されています。
  • 船内は随所にソファなどが設置されていて、今までの船よりも座る場所に困ることもありません。
  • 船内には絵などが多く飾られています。
  • 6F後方にあるレストランの横には長いソファーと展望通路があります。
  • レストランは円形に広がっていて、右舷側にはカウンター席もあります。
  • 船好きの人とって「いずみ」の大きな特徴に、6F船首部にある展望室があります。船の進行方向を眺めることが出来る部屋で、この日は出港から22時と、朝5時から入港まで開放されています。
  • 前向きの椅子と後にはソファが並んでいます。
  • 各設備の営業時間と、3橋の通過時刻です。早朝の入港のため、ほとんどが朝は入港1時間前からとなっています。
  • 船内にはそれぞれのフロアに何があるかがマークでわかるようになっています。
  • 最上階の7Fには、阪九フェリーの歴代船が紹介されています。「やまと」でも展示されているものですね。
  • 「いずみ」の目玉の一つが、露天風呂付きの展望大浴場です。露天風呂は瀬戸内海で唯一になります。
    脱衣場には鍵付きのロッカー24個と、カゴ12個があり、混雑していませんでした。脱衣場の横には24時間利用できるシャワールームも3つあります。
  • 7Fは吹き抜けの後はデッキになっています。デッキを眺めるように椅子が置かれています。
  • デッキに出ると広い空間になっています。この部分の両サイドは大浴場になる部分で壁に囲まれた広いスペースです。本船のデッキは明るい水色に塗られています。「やまと」は緑色でした。
  • デッキには椅子があります。この日は雨が降っていて、デッキは寂しくなってました。
  • 右舷側の階段のみ降りられるようになっていて、船尾近くまで歩いて行くことができます。
  • 今回利用したのは、デラックスシングル。旧来の2等指定Aに対応するものらしいですが、さらに使いやすくなって値段は少し上がっています。
    室内にはベッド、テレビ、デスク、洗面台があります。コンセントも2つあります。

    「いずみ」は非常に静かで、エンジンの振動や音がほとんどありません。起きた時に船に乗っていることを忘れそうになるぐらいでした。
  • 洗面台付近
    また、今回の船の特徴でもありますが、ここの客室で細かいエアコンの調整ができるようになっています。
  • 船内にあるディスプレイや客室のテレビでは現在の船の位置を見ることができます。
  • 「いずみ」は雨の中定刻で出港。早朝到着便の雨のためか、デッキの人も少なく少しさびしい出港でした。
  • 出港する頃には前方が見える展望室は立ち見の人が出るほどの人気ぶりです。
  • 船内の売店は広く、冷蔵のものを購入した場合は翌朝まで冷蔵で預かってもらえるようでした。
  • レストランに行くと、入口には行列ができていましたが、席の数は多く余裕がありました。阪九フェリーはバイキング形式ではなく、1品ずつとっていきます。阪九フェリーのレストランは、バイキング形式の他社と比べると割安で満足度が高いように思います。
  • 19時頃には、エントランスで船内ミニライブもありました。昔は無かったサービスですが、最近は阪九フェリーも名門大洋フェリーもやっているようです。
  • 翌朝は、夜明け前に泉大津港に到着しました。
    早朝6時の入港ですが、「ゆっくりステイ」を申し込むと無料で07:30まで船内で休んでゆっくりと下船することができます。船内の個室は返却不要のカードキーのため、その時間まで寝たままでいることができます。