リザーブドクルーズ「Jetsailor」
みなとみらい(横浜港)〜羽田空港
乗船時期:2017年3月
  • 首都の大動脈の中を走る航路として、あまり知られていない航路が羽田空港からの航路です。今回はその1つ横浜〜羽田空港に乗船しました。横浜〜東京の航路としては週末の夜のみ運航される東海汽船の大型客船がありますが、こちらは昼間に運航されます。ただ、週にたったの1便。日曜日だけの運航で知られていないのも無理がありません。船の小型のものを使っているため、東京湾に出ずに、川崎港の中心部京浜運河の中を航行します。京浜運河は工業地帯の中心にあり、狭い場所に多くの大型貨物船がいます。自然は全くありませんが、究極の人工物の世界として、工場夜景でも知られる場所です。
  • この航路は、まず乗船から難易度が高いです。時間前にみなとみらいの桟橋に行ったものの、チケットの販売場所が分からない・・・。ターミナルの中で係員に聞いても、誰も知りません。航路は知っていますが「どこでやっているんだろう??」と。探してようやく、桟橋の入口でチケットを売っているのが分かり、無事に購入することができました。今回乗船する「Jetsailor」は写真右側のボートです。
  • 船は新しくとても綺麗な船です。前方は、室内の客室。操舵室も見えています。
  • 旅客定員は50名。この日の乗客はたったの3人でした。この様子だともっと少ないこともありそう。後部は屋根付きのデッキ席です。
  • みなとみらいを出港すると、海上保安庁横浜基地の巡視船「しきしま」などを眺めながら、シーバスで普段見るような横浜港を離れていきます。「しきしま」は日本最大の巡視船です。元々はフランスからのプルトニウム輸送の護衛用に作られたため、武装度が高い巡視船で、他の船と違い頑丈な艦船の設計になっているそうです。船尾のヘリコプター格納庫の上にも機銃があるなど、通常の巡視船の範囲を超えた能力を持っています。
  • 大黒ふ頭と鶴見方面を結ぶ橋を潜ると、いよいよ京浜運河の世界が待っています。京浜運河は高度成長期を支えた横浜〜川崎の工業地帯の真ん中を横切っていて、狭い運河を数万トンのタンカーも頻繁に行き交う、日本では他にない場所です。危険な海域のため、現在も3000トン以上(危険物積載船は300トン以上)が強制水先になっている場所です。小型の本船は海面に近い場所からの景色を楽しめます。
  • 川崎港と横浜港を結ぶメインルートでもあるので、送迎するパイロットボートも頻繁に行き交います。
  • 左手に見えたJMU鶴見では、少なくとも4隻のオフショア船が建造中のようでした。
  • 狭い京浜運河の中にあるドルフィンにもこんなに接近して通過します。ちょうどこの辺りの海域でこの海域の危険性を物語る「第一宗像丸」と大型タンカーの衝突・火災事故が今から55年前あり41名の方が亡くなっています。こういった事故も過去にあり、この工場地帯の海域は、厳しい制限だらけになっています。大型タンカーの入港時はすべての船の航行が制限されます。
  • 「Jetsailor」の狭いながらも後部にあるデッキに出ると、このように上から前も見ることができます。
  • 日清製粉鶴見工場では、バルクキャリア(32,714GT 58,068DWT 190m)が荷役中。このあたりが横浜市と川崎市の協会です。市としては別で港湾局もそれぞれにありますが、港として京浜港横浜区としてほぼ一体になっています。タグボートや水先区も共通です。
  • JR東日本川崎火力発電所が左手に見えます。首都圏のJRなどに供給しているようです。
  • ちょうど枝分かれしている池上運河から「MEGAH DELAPAN」(9,593GT)がバックで出てきて京浜運河を東に進むため回頭していました。
  • 支援タグは東京汽船「淡路丸」と「天竜丸」。航路幅は400〜500mほどしなく必然的に近くを航行し、普段は見ることができない近さで作業の様子を見れます。
  • 京浜運河は原則として東向きの一方通行で運用されていて、鶴見航路から入って川崎航路から出るようになっています。
  • 続いて、東亜石油にLPG船「AURORA BALDER」(47,384GT)が着岸作業中でした。こちらはウイングマリタイムのタグ「唐津丸」「吉野丸」「片瀬丸」が支援中。
  • パシフィックマリンサービスのエスコート船「ゆきかぜ」も警戒中です。
  • 狭い運河の中を走り続け、そろそろ京浜運河も終盤です。
  • 背後にはもくもくと水蒸気?が上がっていて川崎らしい風景です。
  • 京浜運河の東の端は、東燃ゼネラル石油川崎工場。
  • 海上災害防止センターの消防船「おおたき」がやってきました。横須賀方面での待機と、川崎港(京浜運河)でよく見かけます。見た目は在来船タイプですが、浦賀水道のエスコート業務にも従事することがある船です。羽田空港が近く、背景にも飛行機が見えてきました。
  • 京浜運河の東の端にきて、一時的に東京湾にでます。遠くにはシーバースにいるVLCCも見えています。
  • 東京湾に出ると目の前に羽田空港の滑走路が待っています。羽田空港のバースには、ジェット燃料を運んできたと思われるタンカーがいました。船と飛行機のツーショットです。
  • 滑走路の延長線上になるこの場所は、頻繁に飛行機が上を飛んでいきます。
  • まだ定刻まで時間があると、しばらくここで時間調整の停泊。飛行機を眺める時間です。
  • 羽田空港に沿って多摩川に入っていくと羽田空港船着場が見えてきました。
  • 通常の羽田空港のイメージとは違う、無機質な桟橋です。
  • 定刻で到着し下船。
  • 羽田空港国際線ターミナルが近くにありますが、大きな道路があるため連絡バスでの送迎になります。オリンピックに向けて工事をしているそうでちょっと足場は不安定です。